移動基本は、その名の通り移動しながら行う基本練習です。
公濤会は松濤館流空手なので、移動基本での最も基本となる動きは追突きです。
追突きとは、突き手と踏み込みの足が同じになることです。
右手で突く場合、右足が前に出ています。
さて、突きのスピードを早くさせたいと思っている人は多いハズ。
突きのスピードを早くしようと思って、素早く手を伸ばす方法でスピードを早くしようとしている人がいます。
これは、間違いなので今すぐやめてください。
腕を前に出して突くスピードをあげようと思っても、効果は全くありません。
例えばテストの点数が30点の人が60点に上げることは簡単です。
理由は上昇する余地がたくさん残っているから。
しかし、80点の人がテストの点数を10点上げることは至難の業。
なぜなら、上昇余地が20点しかないから。
これと同じように、突きのスピードは超一流の選手も素人もそんなに変わりません。
せいぜい0.1秒から0.2秒でしょう。
0.1秒を短縮する練習はあまり意味がないと言えます。
しかし、超一流の選手の突きは見えません。
その秘密は突きのスピード以外のところにあるからです。
突きの速さとは突きを早く見せていることにほかならないのです。
さて、前置きが長くなりましたが、移動基本で突きを早くする方法を紹介します。
大切なことは突きの出すタイミングを早くすること!
たったこれだけを意識すれば、スピードのある突きにすることができるのです。
それでは早速紹介していきます。
後ろ足が前足を追い越した瞬間に突き始めろ!
ここからは多少専門的な話になります。
移動基本をイメージしながら読み進めてください。
追突きを例にとって説明します。
突きを始めるタイミングは後ろ足が前足を横切ったときです。
移動基本では後ろ足を前に出すときに、一瞬ですが両足が同じラインを通ります。
このタイミングこそ突きを始める瞬間なのです。
両足が揃っているということは、前足も後ろ足も関係なく、完全に体がニュートラルな状態。
つまり右にも左にも偏りがなく、体が真っ直ぐになっています。
このときに突きを出すことで、技の起こり(予備動作)のない早く見せることができる突きになります。
突きのスピードがいまいち乗らないという方は是非試してみてくださいね。
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